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「投資用マンションって、会社員でも本当に大丈夫?」「毎月赤字になるって聞くけど、それでも続ける意味はあるの?」――そんな疑問を持つ方に向けて、筆者(とも)が新築ワンルームマンション投資を約10年続けてきた体験をまとめました。最大3部屋を持ち、金利上昇をきっかけに2部屋を売却して、今は1部屋だけを持ち続けています。良かったことも、大変だったことも、そのまま書きます。
この記事でわかること
- 会社員の筆者が投資用マンションを始めたきっかけと、物件・買い方の概要
- 毎月持ち出しがあっても続けてきた理由(団信・節税・資産の安心感)
- 金利上昇で3部屋から1部屋に減らした判断
- 家賃保証(サブリース)のありがたさと、契約前に確認したい注意点
- 投資用マンションが向いている人・慎重に考えたほうがいい人
先に結論をお伝えすると、筆者にとって投資用マンションは「お金を増やす投資」というより「家族を守る仕組み」でした。毎月の収支は持ち出しですが、団体信用生命保険(団信)がついているため、万一のときにはローンがなくなり、家族に家賃収入が残ります。一方で、金利が上がると持ち出しが増えるため、会社員なら持ちすぎないことが大切だと感じています。
筆者の投資用マンションの概要
まずは、筆者がどんな物件を、どんな形で持ってきたのかを整理します。
| 始めた時期 | 35歳ごろ(約10年前) |
|---|---|
| きっかけ | 街頭で、今も付き合いのある担当者に声をかけられた |
| 物件 | 販売会社が新築で建てた区分ワンルームマンション(約25㎡)/東京23区内 |
| 保有数 | 最大3部屋 → 2部屋を売却し、現在は1部屋 |
| 買い方 | ローンで購入(頭金なし) |
| 管理 | 販売会社のグループ会社が入居者募集・管理・修繕を担当(空室時も賃料が入る契約) |
| 毎月の収支 | 3部屋のとき:約5万円の持ち出し 現在(1部屋):約1万2,000円の持ち出し |
※収支は、家賃収入からローン返済と管理費などを差し引いた、筆者の毎月の手出し額の目安です。固定資産税などの年単位の支出や、確定申告による税金の還付は含めていません。
始めたきっかけは「街頭での営業」だった
35歳ごろ、街を歩いていたときに声をかけられたのが始まりでした。その担当者とは今でも交流があり、やりとりで困ったことは一度もありません。
ただ、これはあくまで筆者の場合です。投資用マンションの営業には、強引な勧誘や、事実と違う説明でトラブルになるケースもあると言われています。きっかけが営業であっても、その場で決めず、契約内容を持ち帰って確認することが大切です。
毎月持ち出しでも続けてきた3つの理由
3部屋を持っていたころは、毎月約5万円の持ち出しがありました。それでも続けてきたのには理由があります。
理由1:団信がついていて、家族に家賃収入を残せる(最大のメリット)
投資用マンションのローンは、多くの場合、団体信用生命保険(団信)への加入が条件になります。団信は、ローンを借りている人が亡くなったり、所定の高度障害状態になったりしたときに、残りのローンが保険金で返済される仕組みです。
つまり、筆者に万一のことがあった場合、ローンのなくなったマンションが家族に残り、毎月の家賃収入がそのまま家族の生活費の支えになります。筆者にとっては、これが一番大きなメリットでした。毎月の持ち出しは、生命保険料の代わりのようなものだと考えています。
理由2:節税効果がある
家賃収入からローンの利息や減価償却費、管理費などの経費を引いて赤字になった場合、その赤字(不動産所得の損失)は給与所得と相殺(損益通算)できます。会社員の場合は確定申告をすることで、払いすぎた所得税が戻ってくる仕組みです。
ただし、土地を買うための借入金の利子にあたる部分は損益通算の対象外になるなど、細かいルールがあります。また、ローンの利息や減価償却費は年数とともに減っていくため、節税効果は購入当初が大きく、ずっと続くものではありません。節税だけを目的に始めるのはおすすめしません。
理由3:将来の資産を持っている安心感
ローンを返し終われば、家賃収入が年金の上乗せのような役割を持ちます。株式や投資信託とは違う「実物の資産」を持っていることも、筆者にとっては安心材料のひとつです。
大変だったこと:金利上昇でローン返済額が増えた
一番大変だったのは、金利の上昇です。日本銀行の利上げにあわせて住宅ローンなどの金利が上がる流れになり、筆者のローンも返済額が増えました。もともと持ち出しがある状態で返済額が増えると、毎月の負担はさらに大きくなります。
そこで筆者は、約10年持った3部屋のうち2部屋を売却し、現在は1部屋だけを持ち続けています。毎月の持ち出しは、3部屋のときの約5万円から、約1万2,000円まで減りました。
売却した2部屋の結果は、ほぼトントンで、少し利益が出た程度でした。大きくもうかったわけではありませんが、10年間の団信による保障と節税効果を受けたうえで、損をせずに手放せたのは良かったと感じています。
体験から伝えたいこと
投資用マンションは、買ったあとも「金利」「家賃」「修繕費」などの条件が変わり続けます。金利が上がったときに、持ち出しが増えても家計が回るか。最初から「金利が上がったらどうするか」を考えておくと、慌てずに判断できます。
空室や修繕の心配が少なかった理由と、家賃保証の注意点
筆者の物件は、販売会社のグループ会社が入居者募集・管理・修繕をまとめて担当しています。いわゆる家賃保証(サブリース)に近い形で、空室になっても賃料が入ってくるため、この10年で空室や修繕に悩まされることはほとんどありませんでした。
ただし、家賃保証(サブリース)の契約には注意点もあります。国土交通省は、サブリース契約を結ぶオーナー向けに、次のような点に注意するよう呼びかけています。
家賃保証(サブリース)契約で確認したいこと
- 家賃は減額されることがある:「家賃保証」とあっても、定期的な見直しや周辺相場の下落によって、受け取る賃料が下がる場合がある
- 途中で解約されることがある:「長期一括借り上げ」とあっても、契約書に業者側から解約できる規定があれば、期間中に解約されるおそれがある
- 契約書と重要事項説明をよく確認する:賃料の見直し時期や条件、解約の条件などを契約前に確認する
筆者の場合は担当者との関係がよく、ここまで大きな問題はありませんでした。それでも、「家賃保証があるから絶対に安心」とは考えず、契約内容は自分でも確認しておくことをおすすめします。
会社員なら「1部屋」がちょうどいいと感じる理由
3部屋から1部屋に減らしてみて、筆者は一般的な会社員なら1部屋を持つくらいがちょうどいいと感じています。
- 持ち出しが家計を圧迫しにくい:金利が上がっても、1部屋なら影響が限られる
- 団信の安心感は1部屋でも得られる:家族に家賃収入を残すという目的は、1部屋でも果たせる
- ほかの資産とのバランスがとりやすい:NISAなどの証券投資と並べて、不動産を資産の一部として持てる
もちろん、適切な部屋数は収入や家族構成、ほかの資産によって変わります。あくまで筆者の実感として参考にしてください。
投資用マンションが向いている人・慎重に考えたほうがいい人
向いていると感じる人
- 証券(NISAなど)・不動産・預金など、資産全体のポートフォリオのイメージが固まってきた人
- 自分に万一のことがあったときの、家族の収入源を準備しておきたい人
- 毎月の持ち出しがあっても、家計に無理なく払い続けられる人
慎重に考えたほうがいい人
- 生活防衛資金(数か月分の生活費)がまだ準備できていない人
- 「節税になる」「家賃保証で安心」という説明だけで決めようとしている人
- 金利が上がって持ち出しが増えたときに、家計が回らなくなりそうな人
資産全体の分散については、分散投資の基本|初心者向けポートフォリオの考え方でも詳しく解説しています。
始める前に確認したいチェックリスト
契約前のチェックリスト
- □ 毎月の収支(家賃−ローン返済−管理費・修繕積立金)を、自分でも計算したか
- □ 金利が上がったときの返済額を、試算してもらったか
- □ 固定資産税など、年に一度かかる支出を把握したか
- □ 家賃保証(サブリース)の賃料見直しや解約の条件を、契約書で確認したか
- □ 団信の保障内容(対象となる状態など)を確認したか
- □ その場で決めず、家族とも相談したか
よくある質問
Q. 毎月持ち出しがあるのに、投資と言えるのですか?
A. 毎月の収支だけを見ると、筆者の場合はマイナスです。ただ、ローンの返済が進むことで自分の資産(返し終えた部分)は増えていきますし、団信による保障もあります。筆者は「保険と資産形成を兼ねたもの」と考えています。何を目的にするかで、評価は変わると思います。
Q. 売却するときは損をしないのですか?
A. 筆者が売却した2部屋は、ほぼトントンで少し利益が出た程度でした。ただ、売却価格は、そのときの相場やローンの残高によって大きく変わります。必ず利益が出るとは限りません。売却を考えるときは、ローン残高・売却にかかる費用・税金を含めて、手元にいくら残るかを確認しましょう。
Q. 不動産投資は、もっと少額で始められませんか?
A. 1万円程度から不動産に投資できる「不動産クラウドファンディング」という方法もあります。ローンを組まずに始められるので、不動産投資を試してみたい方には選択肢になります。詳しくは不動産クラウドファンディングとは?で解説しています。
まずは資産全体のバランスを相談してみる
投資用マンションは、1部屋でもローンの金額が大きく、長い付き合いになります。始めるかどうかを決める前に、家計や年金見込み、ほかの資産とのバランスを第三者と一緒に整理しておくと安心です。
お金の専門家に無料で相談できるサービス
FP(ファイナンシャルプランナー)への無料相談サービスでは、家計や資産全体の状況をもとに、老後資金や資産形成の進め方を一緒に考えてもらえます。
- 相談は無料ですが、保険などの提案を受ける場合があります。内容に納得できなければ、その場で断って問題ありません
- 利用条件があるため、申し込む前に公式サイトで確認してください
まとめ|投資用マンションは「何のために持つか」で判断する
筆者は35歳ごろに新築ワンルームマンション投資を始め、最大3部屋を約10年持ち続けました。毎月の収支は持ち出しでしたが、団信による家族への備え、節税効果、将来の資産という安心感がありました。一方で、金利の上昇で返済額が増えたことをきっかけに2部屋を売却し、今は1部屋を持ち続けています。
投資用マンションは、誰にでもすすめられるものではありません。それでも、資産全体のイメージができていて、家族のための備えを考えている会社員にとっては、選択肢のひとつになると感じています。始めるなら、無理のない部屋数から、契約内容をしっかり確認したうえで判断してください。
※本記事は筆者個人の経験にもとづくもので、特定の物件や投資を勧めるものではありません。税金の扱いは個人の状況によって異なるため、詳しくは税務署や税理士にご確認ください。