証券口座の選び方|NISA初心者が見るべき5つのポイントと主要ネット証券4社の比較【2社使い分けの体験談】

休日の朝、ダイニングテーブルでノートパソコンとスマートフォンを見比べながら証券口座を検討する男性 投資・制度の活用

「NISAを始めたいけれど、どの証券会社で口座を作ればいいのかわからない」「ネット証券がたくさんあって比べきれない」――そんな方に向けて、この記事では証券口座を選ぶときに見るべき5つのポイントと、主要なネット証券の特徴を整理しました。楽天証券と松井証券の2つを実際に使い分けている筆者(とも)の体験もあわせて紹介します。

この記事でわかること

  • 証券口座を選ぶときに見るべき5つのポイント
  • 主要ネット証券4社の特徴の比較
  • 生活スタイル・投資スタイル別の選び方
  • 2つの証券会社を使い分けている筆者の体験談
  • 口座開設の流れと、開設時の不安への向き合い方

先に結論をお伝えすると、証券口座に「誰にとっても一番」の正解はありません。手数料が無料の会社が増えた今、差がつきやすいのは「ポイントやクレジットカードとの相性」と「使いやすさ」です。自分の生活圏と投資スタイルに合う会社を選ぶのが、長く続けるための近道です。

証券口座を選ぶ前に知っておきたいこと

株式や投資信託を買うには、証券会社に口座を開く必要があります。新しいNISAを使う場合も、NISA口座を開く金融機関を1つ選びます。

  • NISA口座は1人1口座:複数の金融機関で同時にNISA口座を持つことはできません(金融機関の変更は年単位で可能)
  • 通常の証券口座は複数持てる:NISAはA社、FXや個別株の取引はB社、というように使い分けることもできます
  • 口座開設や維持は無料のところが多い:主要なネット証券では、口座開設費や口座維持費がかからないのが一般的です

つまり、最初の1社は「NISA口座をどこに作るか」という視点で選び、必要になったら2社目を追加する、という考え方で大丈夫です。

証券口座を選ぶときに見るべき5つのポイント

ポイント1:取引手数料

以前は証券会社選びの最大のポイントでしたが、今は主要なネット証券の多くで、NISA口座での国内株式や投資信託の売買手数料が無料になっています。そのうえで、米国株を買うときの手数料や、円をドルに替えるときの為替手数料には差がある場合があります。

ポイント2:取り扱っている商品

投資信託の本数、米国株を買えるかどうか、少額で株を買える「単元未満株」に対応しているかなど、扱っている商品は会社によって違います。「全世界株式のインデックスファンドを積み立てたい」など、買いたいものが決まっているなら、それを扱っているかを確認しましょう。

ポイント3:クレジットカード積立・ポイント

投資信託の積立をクレジットカードで支払うと、カード会社のポイントが貯まるサービスがあります。また、楽天ポイントやPontaポイントなどで投資信託を買える会社もあります。普段使っているカードやポイントと相性のよい証券会社を選ぶと、積立を続けるだけでポイントが貯まります。

ポイント4:アプリ・取引ツールの使いやすさ

毎日の値動きの確認や注文は、スマホアプリで行うことが多くなります。見やすさや操作のしやすさは、続けやすさに直結します。また、FXや信用取引などをしたい人は、取引ツールの機能もチェックポイントになります。

ポイント5:生活圏との相性

銀行口座、クレジットカード、ポイント、ネットショッピングなど、普段使っているサービスとつながる証券会社を選ぶと、入金やポイント活用がスムーズになります。筆者が楽天証券を選んだのも、まさにこの理由でした。

主要ネット証券4社の特徴を比較

ここでは、主要なネット証券のうち4社について、NISAに関わる主な特徴を整理しました。順位をつけるものではなく、それぞれの「得意なこと」を比べるための表です。

証券会社NISAの売買手数料クレカ積立特徴
楽天証券国内株・米国株・投資信託が0円楽天カードで月10万円まで(楽天キャッシュ併用で合計月15万円まで)。楽天カードの還元率は0.5%楽天ポイントで投資できる。投資信託の取扱本数が多い
松井証券国内株・米国株・投資信託が0円JCBオリジナルシリーズカードに対応(月10万円まで)。還元率はカードの種類と月のショッピング利用額により0〜最大1.0%老舗のネット証券。投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まるサービスあり。FXなど取引ツールも充実
三菱UFJ eスマート証券
(旧auカブコム証券)
国内株・米国株・投資信託が0円(米国株は円貨決済のみで、為替手数料1ドルあたり20銭が別途)三菱UFJカード・au PAY カードに対応(月10万円まで)。三菱UFJカードは通常0.55%〜1.1%相当、条件達成で還元率アップPontaポイントで投資信託や株(プチ株)を購入できる
GMOクリック証券国内株・投資信託が0円(米国株の現物取引は取扱いなし)クレカ積立サービスなし(証券口座からの積立・銀行引落しに対応)FX・CFDなど幅広い取引を1つの会社で行える

※2026年10月10日時点で、各社の公式サイトで確認した内容です。ポイント還元率はカードの種類や利用額によって異なります。手数料やサービス内容は変更されることがあるため、申し込み前に必ず各社の公式サイトで最新の条件を確認してください。

タイプ別|あなたに合う証券口座の選び方

楽天のサービスをよく使う人

楽天市場や楽天カード、楽天銀行などを普段から使っているなら、楽天証券は有力な候補です。楽天ポイントを投資に使えるほか、楽天カードでの積立でポイントを貯めることもできます。

三菱UFJカードやPontaポイントをよく使う人

三菱UFJカードを持っている人や、Pontaポイントを貯めている人は、三菱UFJ eスマート証券との相性がよいでしょう。カード積立とポイント投資を組み合わせられます。

株やFXなど、いろいろな取引に挑戦したい人

NISAの積立だけでなく、個別株やFXにも取り組みたい人は、取引ツールの充実度も確認したいところです。松井証券やGMOクリック証券は、FXなどのサービスも提供しています。ただし、FXはレバレッジによって元本を上回る損失が出る可能性もあるため、仕組みとリスクを理解してから始めましょう。

迷ったら「普段使っているもの」から選ぶ

どうしても決められない場合は、すでに持っているクレジットカードや、普段貯めているポイントに合わせて選ぶのがおすすめです。「続けやすさ」は、わずかな手数料の差より大きな意味を持ちます。

【体験談】筆者が楽天証券と松井証券を使い分けている理由

筆者(とも)は現在、楽天証券と松井証券の2つの口座を使い分けています。

楽天証券を選んだ理由:生活圏が楽天だったから

楽天証券を選んだのは、もともと生活のさまざまなサービスを楽天にまとめていたからです。普段の買い物で貯まる楽天ポイントを、そのまま投資信託の購入に使えるのが決め手でした。今も楽天ポイントを活用して投資信託を買っています。

松井証券を選んだ理由:YouTubeで投資を学んでいたから

松井証券の口座は、4年ほど前に開設しました。当時、YouTubeで投資に関するチャンネルをよく見ていたことがきっかけです。今はNISA口座で米国の個別株を保有しているほか、FXも松井証券で取引しています。

口座開設のときに不安だったこと

口座開設の申し込みでは、これまでの投資経験などを答える質問があります。当時の筆者は投資初心者だったので、「経験がないと口座を作れないのでは」と少し不安になりました。実際には、初心者であることを正直に答えて問題なく開設できました。投資経験の質問は、初心者を断るためではなく、その人に合ったサービスを案内するためのものなので、ありのままに答えれば大丈夫です。

2社を使い分けて感じたこと

証券会社ごとに、取引ツールにも特徴があります。たとえば楽天証券にはスマホアプリ「iSPEED(アイスピード)」があり、松井証券のFXには自動売買の仕組みが用意されています。自分の取引スタイルに合わせて、ツールで使い分けるのもひとつの方法だと感じています。

体験から伝えたいこと

最初の1社は、生活圏やポイントとの相性で選んでOKです。投資に慣れてきて「この取引もしてみたい」と思ったら、そのときに2社目を追加すれば十分。最初から完璧な1社を探すより、まず口座を開いて動き出すことのほうが大切です。

証券口座を開設する流れ

口座開設の基本ステップ

  1. 公式サイトから申し込む:氏名・住所・職業・投資経験などを入力。NISA口座も同時に申し込める会社が多い
  2. 本人確認書類を提出する:マイナンバーカードなどをスマホで撮影して提出する方法が一般的
  3. 審査・口座開設の完了を待つ:完了するとログイン情報が届く
  4. 入金して、積立を設定する:NISA口座は税務署での確認が必要なため、通常の口座より利用開始が遅れることがある

口座を開いてからの積立設定の手順は、新NISAの始め方|口座開設から積立設定まで初心者向け6ステップで詳しく解説しています。

注意ポイント

  • 投資は元本保証ではありません。生活防衛資金を確保したうえで、余裕資金の範囲で始めましょう
  • キャンペーンやポイント還元だけで選ぶと、使いにくさから続かないことがあります
  • 手数料・ポイント還元率・サービス内容は変更されることがあります。申し込み前に公式サイトで最新情報を確認しましょう

まとめ|証券口座は「続けやすさ」で選ぶ

主要なネット証券では、NISAの売買手数料が無料になっている会社が多く、手数料だけでは大きな差がつきにくくなっています。だからこそ、ポイントやクレジットカードとの相性、アプリやツールの使いやすさ、生活圏とのつながりで選ぶことが大切です。

筆者も、楽天ポイントを活かせる楽天証券と、学びのきっかけになった松井証券を、目的に合わせて使い分けています。最初の1社を選ぶときは、完璧を求めすぎず、「自分が続けられそうか」を基準にしてみてください。

口座を開いた日が、資産形成のスタートラインです。まずは1社、気になる証券会社の公式サイトをのぞいてみましょう。